アクアポニックスについて
循環型の農業
生産性と環境配慮の両立ができる持続可能な農業として、世界中で導入されるアクアポニックス。近年では、都市農業や家庭菜園としても広がりをみせています。サステナブルな食料生産から園芸医療、家庭菜園まで。その可能性に世界が注目しています。
循環バランスが大事
アクアポニックスで最も大事なことは、“バランス” です。魚に与えるエサは、魚のフンとなり、微生物が分解して、植物の栄養となります。魚・微生物・植物の3者が生態系をつくり、バランスよく循環する仕組みを整えることが大切です。

循環バランスを整えて、アクアポニックスを機能させるためには、次の要素についての、選択・設計・調整がポイントになります。

- 野菜ベッド、魚タンク、フィルター
- 魚のエサ
- 温度、pH、溶存酸素量
- ポンプと配管
弊社が特許許可通知を取得済みのアクアポニックス栽培システム(さかな畑)は、全体のバランスがとりやすく、収量増加、栽培品種の多様化、病害虫被害の制限などの効果が見込まれています。詳しくはこちら >
アクアポニックスのシステム

野菜の栽培
- 農薬、化学肥料、除草剤を使わない
- 土づくり、水やり、除草が不要、連作障害なし
魚の養殖
- 抗生物質、成長ホルモンを使わない
- 水換え不要(水が浄化される)
アクアポニックスのシステムは、植物の水耕栽培装置と、魚の飼育装置の2つに分かれます。
魚の飼育装置は、基本的に淡水魚用の閉鎖循環式陸上養殖システムです。飼育槽、ろ過槽(物理ろ過と生物ろ過)、水流ポンプ、エアポンプで構成されます。
これらを配管で植物の水耕栽培装置につなぎ、魚の飼育水を循環させることで、植物を栽培します。
太陽光型と完全閉鎖型(LED光)
アクアポニックスは、屋外・屋内どちらでもシステムを構築することができます。
屋外に設置するシステムは、植物の成長に日光を利用するため、太陽光型システムと呼ばれます。ビニールハウスなどの温室栽培もここに含まれます。
屋内に設置するシステムは、日光の代わりにLEDライトを利用するため、LED型システムと呼ばれます。

野菜ベッドの種類
水耕栽培装置にはいくつか種類があります。用途、植物品種、外部環境に合わせて選びます。
一般的に、大型の商業用農場にはDWCやNFTを採用します。一方、家庭菜園などの小規模菜園では、ハイドロボールなどの培地を利用したF&Dを採用します。

NFT
薄膜水耕(はくまくすいこう)
樋やパイプ内に水を流して植物を栽培する

DWC
潅液水耕(たんえきすいこう)
水槽に浮かべた水耕パネルの上で植物を栽培する)

F&D
礫耕栽培(れきこうさいばい)
培地を敷きつめた栽培槽にオートサイフォンを付けて植物を栽培する
育てられる野菜
リーフレタスなどの葉物野菜やハーブ類が主です。他にはトマト・イチゴ・メロンなどの果菜類、バナナ・パパイヤなどの果樹やエディブルフラワーまで、幅広く育てることができます。






育てられる魚
イズミダイ・チョウザメ・ホンモロコなどの食用淡水魚が主です。海水魚やオニテナガエビでも試験中です。観賞魚では、錦鯉、金魚、熱帯魚なども育てられます。
キャビア収穫まで数年を要するチョウザメは、出荷までの時間が従来の半分ほどになる品種を取り扱っています。





