2018年8月に開かれた「ストックホルム青少年水大賞」の国際大会で、日本の高校生が準グランプリに輝いた。
「ストックホルム青少年水大賞」とは、ストックホルム国際水協会(SIWI)の主催で毎年8月にスウェーデンで開催される国際研究発表会。「水のノーベル賞」とも称される。
本年は32ヵ国の各国代表が集まり、生活の質の向上及び水環境における生態系の改善に関わる研究成果を発表した。
今回準グランプリに輝いたのは、青森県立名久井農業高等学校3年生の2人。発表テーマは、「The New Green Revolution」 (邦題「新たな緑の革命」)。
富栄養化した沼や湖で植物を栽培することで、水を浄化するとともに食糧不足を解決できる、アクアポニックスのエコサイクルを生かした複合システムを提示した。微生物をシステムに組み込むことで浄化力が強化される仕組みだ。
培地に微生物(硝化菌・菌根菌)を添加し、富栄養化した沼や湖に浮かべ、水耕栽培のように育てる。硝化菌はアンモニアを硝酸態窒素に変え、菌根菌は植物がリンを吸収するのを助ける。これにより植物は水中の過剰養分を吸収して成長し、同時に水質汚染に対抗することもできるのだ。実際、水中の窒素、リンの除去効率を8割以上高められることを証明した。
さらにこの育てる植物を農作物にすることで、同時に農作物の生産も可能となり食糧不足の解決にも近づくだろう。
今後、「新たな緑の革命」が世界中に広まっていくことで、各国、特に発展途上国や新興国でも問題となっている水質汚染、食糧不足の解決に大きく貢献することが期待される。
同校のホームページでは、今回発表したシステムの作り方を公開している。
Reference:
日本農業新聞「農高生奮闘 世界へ飛躍 金農刺激に 国際研究発表準グランプリ 発展途上国の課題解決へ 湖沼に作物浮かべて栽培 青森県立名久井農高 大平さん、坂本さん」
Twitter:@aquaponic_s
Instagram:@aquaponic_s
Facebook:@ouchisaien
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