研究開発
Research & Development研究開発
当社では、農業・養殖業の持続可能性を高める研究開発を行っています。
現在注力している研究領域
テクノロジー
デジタルデータ収集と活用
- 生産管理アプリ
- センサー/カメラ
- 流通支援
資源循環
資源利用の効率化
- 物質収支の可視化
- 資源循環の効率化
生産
収益向上
- イチゴ栽培
- 硝化
- システム構造
エネルギー循環
コスト削減
- 再生エネルギー
- 廃熱、排ガス
- 気流制御
肥料循環
収益向上
- 昆虫養殖
- 汚泥の再利用
大学・企業様との共同研究を募集
最先端の技術や知見を得るため、大学や企業様との共同研究に積極的に取り組んでいます。革新的なアイデアやソリューションの開発を目指し、幅広い分野での研究協力を歓迎していますのでお問合せください。
アクアポニックスは農業と水産養殖の両面を兼ね備えており、一次産業のみならず、さまざまな分野へ技術の応用が可能です。当社の試験農場(神奈川県藤沢市)では共同での研究開発や、IoT・AIの実証試験、栽培試験などを行う場所の提供も行っております。
テクノロジーの活用について研究
生産現場でリアルタイムのデジタルデータを収集、リモートで生産管理アドバイスを行うことで、低コストで生産リスク低減と高品質化を実現します。今後、これらのデータを用いて、エネルギーや資源の調達リスクやコストの削減、さらには 流通の効率化や販売力の強化を図り、お客様のバリューチェーン全体の最適化に貢献していきます。
生産現場の情報を記録し集計&活用するための各種機能を提供
資源循環の可視化・効率化(ESG/インパクト評価)
物質収支(二酸化炭素、窒素、水)の解析、環境負荷低減を視覚化できる数理モデル構築についての研究
多くの論文で、アクアポニックスにおける脱炭素効果、環境汚染の低減、及び水利用効率の向上が報告されています。しかし、実際の生産現場ではこれらの 環境負荷の低減を定量的に評価できていません。現在、廃校を使って資源循環(二酸化炭素、窒素、水)の収支を簡単に数値化できる数理モデルの開発を進めており、これらを数字で可視化して「アクポニ栽培アプリ」に実装していきます。資源の利用効率を可視化することで、その利用効率レベルの向上が促進、脱炭素化につながります。さらに客観的評価が可能となり、価値の見える化によるアピール力が強化され、より一層脱炭素の仕組みの普及につながります。
脱炭素化が進む概念図
自社特許(循環/非循環の切替構造、垂直タワー水耕システム)
デカップリングシステム(特許第6739709号):養殖システムと化学肥料を利用する養液栽培を独立または結合して使用できるため、循環型及び非循環型の アクアポニックスを選択的に実施できるシステムについての技術です。
垂直タワー水耕システム(特許第7131864号):水耕栽培装置の簡素化、設置作業やメンテナンス時間の短時間化、費用の低廉化並びに植物の収容量の増大化を実現できる水耕栽培装置です。また、一般的な垂直タワーで課題となる生育むらを根にあたる水の量を均一化することで解消できます。
イチゴの研究
完全閉鎖型の試験農場で、アクアポニックスを用いた高品質なイチゴの安定生産を目指し、周年栽培試験を実施しています。人工的に制御された環境下のもと、いかなる気候や地域でも、無農薬・無化学肥料・無除草剤のイチゴの周年生産が可能です。完全閉鎖型のアクアポニックス農場でのイチゴ生産は世界でも例がなく、高価値イチゴの安定生産とエネルギー・資源循環の技術セット確立を目指しています。
気流制御の研究
富士工業株式会社と共同で、空気が植物の生育に与える影響を研究しています。エアコンとセンシングの適正化と連動、還流制御による温度管理により、収量ムラとエネルギーコスト削減を実現できます。閉鎖環境においては、22%の収量増、76%のエアコン電気代削減を実現することができました。今後更なる利益増につなげていきます。
他社特許(硝化菌の早期定着)
アクアポニックスの新規導入時には、硝化菌の早期定着(特許第5392800号)に基づく技術を活用し、硝化菌の定着を促進させ、水の立ち上げの迅速化とスムーズなシステム稼働を実現しています。魚の排泄物に含まれるアンモニアを植物が栄養素として利用可能な硝酸塩に変換するためには硝化菌の活動が不可欠です。この菌は自然界に存在しており、通常その定着には相当の時間を要します。加えて、硝化菌の量が不十分であることが原因で、アンモニア濃度の上昇などの問題が生じて生体に悪影響を及ぼすことがあります。 そこで、当社では農研機構様がもつ特許第5392800号の技術を用いて、生体への影響を軽減させながら硝化菌の増殖と活性化を促すことで早期立ち上げを実現、システム稼働時の課題を解消しています。
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