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【海水魚を使ったアクアポニックスは可能か?】塩水を使ったシステムの構築と管理について

研究開発

海水を使ったアクアポニックスは可能なのでしょうか。
今回は、アクアポニックスの未来にもつながるに記事になっています。

アクアポニックスは、水耕栽培と養魚を組み合わせた持続可能な食品生産システムですが、海水を使用したシステム構築は、特に新規事業として導入を検討している人にとって、興味深いのではないでしょうか。
日本に限ったことではないですが、市場規模としては淡水魚よりも海水魚の方が大きくなっています。
海水アクアポニックスは、海水魚や塩分耐性のある植物を利用することで、飼育できる魚種や売上の拡大を期待することができます。
しかし、世界的にみても、このシステムは実用化されていません。

考えられうる方法としては、
1.塩分濃度を下げた水(汽水域程度かそれ以下)+耐塩性の高い野菜を使用してアクアポニックスを行う
2.野菜ではなく海藻を育てる
3.好適環境水を使用する
どれも可能性はありますが、現状で最も取り組みやすいのは「1.塩分濃度を下げた水(汽水域程度かそれ以下)+耐塩性の高い野菜を使用してアクアポニックスを行う」だと思っています。
実際に弊社農場でも試験をしようと思っていますが、詳細については改めて記事にまとめておきます。

栽培できる野菜とは

塩分を含んだ水では、一般的な野菜は育ちません。浸透圧の問題で野菜の水分が抜けてしまい、枯れてしまうからです。
しかし、一部の野菜は耐塩性といって塩分にも強い野菜が存在します。(塩生植物といったりもします)
ここでは、代表的な野菜をいくつかご紹介します。
1.アイスプラント
2.シーアスパラガス
3.ほうれんそう
4.スイスチャード
5.トマト
6.ブロッコリー
7.キャベツ

繰り返しになりますが、耐塩性が高いといっても海水そのもので育てるのは基本的にできません。
塩分濃度を調整して、生育できる範囲内に収めることが大事になっていきます。

通常のアクアポニックスで育てられる野菜を知りたいかたは、こちらのブログをチェック
アクアポニックス野菜の種類【完全版】ハーブから観葉植物まで<29種類>
アクポニでは水耕栽培用の苗も販売しています。詳しくはこちら。
おさかな畑

トマトは耐塩性の高い植物として期待できる
スイスチャードも耐塩性の高い野菜の1つ

飼育できる魚とは

一方で、汽水域で生活できる魚介類はたくさんいます。
たとえば、
・スズキ
・クロダイ
・ヒラメ
・イシガレイ
・ウナギ
・テナガエビ
・バナメイエビ
などです。
河口付近でもたくさんの魚が泳いでいることを想像すると、意外と魚の方が種類豊富なことも納得かもしれません。

飼育できる淡水魚が知りたいかたは、こちらのブログをチェック
アクアポニックス養殖魚の種類【完全版】メダカからチョウザメまで

今後の展望

塩水をつかったアクアポニックスシステムの成功の鍵は、適切な塩分管理にあります。
塩分濃度が高すぎると植物に悪影響を及ぼし、低すぎると魚が生きられなくなるため、バランスの取り方が非常に重要です。
塩水システムの構築と管理には、塩分濃度計を使用した定期的な監視や、適切な生物の選定が不可欠です。

まだ大学での研究レベルではありますが、近い将来の実用化に向けて弊社農場でも実験を始めています。
この数年のうちに、実用化のレベルまで開発をしたいと思っています。
その結果については、今後もブログなどでお伝えしていきます。

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株式会社アクポニでは、無料のアクアポニックス説明会を実施しています。
アクアポニックスの仕組みや活用事例など、まずは情報収集をしたいという方におすすめです。
ぜひお申込みください。

日時:毎週水曜・土曜 10:00~11:00
形態:オンライン(水曜)または弊社農場(土曜)

農場見学
神奈川県藤沢市にある試験農場と生産農場を同時に見学できます。
農場見学について

アクアポニックス・アカデミー
日本初のアクアポニックスについて基礎から応用まで体系的に学ぶことができる学校。
アクアポニックスを学ぶ

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